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■ 2008/3/31発行 第85号
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■第85回 同業他社への転職禁止・・・は有効か?
退職者に対して、同業他社への転職を禁止している会社は結構多いです。
会社の立場に立ってみると、
「社内機密を同業他社への手みやげにされてはたまらない」
「顧客を持って逃げられては大損害だ」
という気持ちがあるのでしょう。
こういった決まりがあるせいで、
「家業を継ぐ」などの理由をつけて同業他社に転職している人もいるようです。
さて、そもそもこの「同業他社への転職禁止」というのは有効なのでしょうか?
結論から言うと、有効になる場合は少ないです。
そもそも、労働者がいつ退職しようが、それは自由です。
その後、どこの会社に就職するかというのもまた、労働者の自由です。
ですので、「同業他社への転職禁止」
という制限が認められる条件はかなり厳しくなっています。
裁判所の判断では、
「転職制限をするデメリット」と
「その代償として退職者に与えられるメリット」
が釣り合っているかどうかで総合判断するようです。
つまり、「転職に制限をかけるなら、十分な代償を払いなさい」というわけです。
しかし、退職者の行動にまで制限を加えようとする会社は、
体質的に社員のことなど考えない、というところが多いです。
よって、
「退職者に与えられるメリット」など一切なく、
単に禁止するといった一方的な条件提示になっていることがほとんどだと思います。
そのような一方的な契約は、守る必要はありません。
退職後に同業他社への転職がバレて、
「訴えるぞ」と言われても恐れる必要はないのです。
訴えてしまえば、
その「同業他社への転職禁止」自体が無効であると判定されてしまいます。
これでは、訴えようがありません。
■ 編集後記
退職者に「同業他社へ転職するな」という会社でも、
「中途採用は業界経験者のみ」というところがほとんどです。
入ってくる人には、「ライバル会社の新鮮な情報を期待する」、
出ていく人には、「ライバル会社に転職するな」。
すさまじい矛盾だと思うのですが、これが横行しているのが怖いところです。
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