すぐに辞めた会社、履歴書に書かなくてもよい?/労働保険がごまかされていないか、こっそり確認する方法 失業保険.comメルマガ

■ 第145回 すぐに辞めた会社、履歴書に書かなくてもよい?

「1週間で辞めてしまった会社

があるのですが、

履歴書に書かなくても大丈夫ですか?」

 

たまに、こういったご相談を

いただくことがあります。

 

こうしたご相談に関しては、

月並みですが

「危険なのでお勧めできません」

と回答しています。

 

経歴詐称で面接をパスして入社。

 

この場合、後で経歴詐称がバレると

「解雇の理由」

になりかねないからです。

 

重大な経歴詐称があった場合、

解雇されても文句が言えないのです。

 

しかも職歴は、

年金手帳を見ると分かってしまいます。

 

「職歴を詐称して入社したけど、

何も言われていない」

という方。

 

会社がそこまで確認していない・・・
のならいいですが、

知っていて黙っている場合は要注意です。

真っ先にリストラ要員に

名前があがってしまうことになるでしょう。

 

会社から見れば、

リストラをのませやすい社員だからです。

 

■ 編集後記

といっても、

実際には経歴詐称がバレたからと言っても

そうそう解雇になることはありません。

経歴詐称が

「業務の遂行に著しい支障をおよぼす」

といった事実でもない限り、

解雇の正当性は

滅多なことでは認められないからです。

 

法律は、
「労働者の立場は弱いから、

できる限り雇用の維持する方向の措置を

行いましょう」

という方針で作られ、

運用されているのです。

 

しかし、こうしたことを知らないと、

会社の口車に乗せられて

リストラに同意してしまっても

不思議ではありません。

 

「経歴を詐称した」
という負い目があるので、

そうそう反論できる人はいないからです。

 

逆にいうと、会社は

そこにつけこんでくるわけです。

 

■ 第146回 労働保険がごまかされていないか、こっそり確認する方法

人を雇ったら、

労働保険に加入させるのは

雇い主の義務です。

 

労働保険に加入していないと、

会社を辞めたときに

失業保険がもらえなくなってしまいます

(他にもマイナス面がありますが、

今回は省略します)

 

ひどい会社になると、

「保険料を給料から天引きしている」

のに、

「労働保険料は納めていない」

ことがあります。

 

つまり、社員から徴収した保険料を

自分のフトコロに入れているのです。

 

ムチャクチャですが、

資金繰りが苦しくなった経営者は、
案外簡単にこうしたマネをしてしまいます。

こうした悪質な事例が多かったため、

 

今では
「給料から雇用保険料を

天引きされていたのに、

実際は加入していなかった」

 

人は、

「さかのぼって雇用保険に加入できる」

ようになりました。

 

以前は2年までという

制限があったのですが、

この制限もなくなっています。

 

しかし、

「実は雇用保険に加入していなかった」

というのは退職してから

気づくことが多いものです。

 

この場合、雇用保険の

加入手続きが終わるまで

失業保険の受給申請もできません。

 

それはあまりにも理不尽です。

会社がやったヘマを、

お金を天引きされていた社員に

押しつけているようなものだからです。

 

そこで、今月から

厚生労働省のホームページで、

「労働保険に加入している会社」

の検索ができるようになりました。

http://chosyu-web.mhlw.go.jp/LIC_D/do/D0101/01/Cmd

ここに必要事項を記入して検索すると、

「労働保険料を納付している企業」

が分かります。

 

勤めている会社名を入れてみたけど

出てこない場合・・・?
あなたが納めた保険料は、実は経営者が運転資金に回しているかも知れません。

■ 編集後記

以前は、

雇用保険の未加入といった

事実を調べる手段はありませんでした。

 

ハローワークに問い合わせれば

分かったのですが、

退職前にそこまでする人は

ほとんどおられなかったと思います。

 

それに比べると、

今回、自宅で調べられるようになった

のは大きな進歩といえます。

 

問題は、相変わらず告知を

全くしないんですよね・・・

「なぜ私が厚生労働省の

新サービスを宣伝しなけりゃならんのか?

と思ったりもします。