「うちの会社、社会保険ないから」は通用しない 失業保険.comメルマガ

■第143回 「うちの会社、社会保険ないから」は通用しない

 

国土交通省が、

社会保険に未加入だった

運送会社への行政処分を

発表しました。
1年間で行政処分された企業は

実 に148社、

警告を受けた会社は235社。

 

運送業界は価格競争が激しく、

社員の社会保険料を

削っている会社が

多くあったようです。
しかし、

こうしたコストダウンの方法は、

まともなやり方とは

とてもいえません。

 

私がいただく相談の中にも、

 

「社会保険に

加入させてもらっていない」
というケースを多く聞きます。

 

社長に尋ねても

「うちの会社は社会保険はない」

と言われるだけだそうです。

 

もちろん、

こうした社長の言葉は大間違いです。

 

会社は、

社員を雇った以上は

必ず社会保険に

加入させなければなりません。

 

細かくいうと

「1ヶ月だけ勤める予定」とか

「週に16時間だけ働く」

といった場合は

一部の社会保険は

加入義務がありません。

 

しかし、「一切の社会保険はない」

と言い切る社長は

間違いなく嘘をついているか、

勘違いをしています。

 

特に労災に入っていない状態で

怪我などをしてしまうと大変です。

 

治療費が

全額自分もち

になってしまったら、

払える人は少ないでしょう。

 

もし今現在社会保険に

加入していないのでしたら、

 

「社会保険に未加入だと、

行政処分をくらう」
ことを上の人に自覚してもらい、

加入を促すようにしたいところです。

 

■ 編集後記

「加入できるはずの

社会保険に加入していなかった」
というケースは、

圧倒的にパート・アルバイトの方

が多いです。

 

これは、

会社の方に

「非正規雇用には、

社会保険はいらない」

という意識が根強くあるのが

原因ではないかと思われます

(もちろん勘違いです)。

 

社会保険に加入できるかどうかは

パート・アルバイトといった

雇用形態には左右されません。

 

もしも「パートだから」

という理由で社会保険へ

加入させてもらっていない

のでしたら、

なんとか加入にこぎつけるように

動くべきでしょう。

 

事故で怪我をしたなど、

万が一のとき

不利益を被ってしまうのは

自分ですから。

■2017年、運送業崩壊

上の記事では運送業は

価格競争が激しく、

あらゆるコストカットに

手を出さないと

やっていけない、と書きました。

そのコストカットの一端として

行われていたのが、

社員を社会保険に加入させない、

という方法でした。

しかし、これらの

ちょっと書類を見れば

すぐに分かってしまうような違反、

といったものは、

中小企業が中心となって

行って来ました。

しかし2017年、

運送業最大手企業までもが

業務維持のために

違法行為を繰り返していることが

明るみになってしまったのです。

さすがに業界大手ですから、

社会保険に加入させない、

などという誰が見ても

一目で違法行為、

と分かるようなヘマはしません。

しかし、

明るみに出にくいところで様々な

「無理強い」

を現場に課していたことが

分かっています。

 

このように事態になった

背景として…

 

この運送業大手は、

某通販大手サイトの

配送を請け負ったことから、

取扱荷物量が急増。

慢性的な人手不足に

陥っていました。

このため、

現場ではサービス残業が横行。

仕事を受けたはいいものの

単価自体は安いようで、

それら大量の荷物を裁くために

現場の配達員に

負荷がかかっていたのです。

その結果、

どうしても耐えきれない

社員がいたのでしょうか。

横浜にある視点から

慢性的に行なわれている

サービス残業がリークされ、

マスコミ各社が飛びつきました。

結果として、この運送業大手は、

残業代を2年分さかのぼって支払う、

と発表しました。

現場の犠牲のうちに

何とか仕事を回していても、

最後には無理がきかなくなります。

2017年は、

運送業が一度崩壊した年として

記憶されることになるかと

思います。