失業保険 7人に不正受給させる -失業保険ニュース

1.失業保険 7人に不正受給させる

愛媛県の西宇和農協三崎選果場で

失業保険の不正受給があり、

摘発されました。

 

虚偽の申請で、

雇用保険の加入期間を水増ししていたようです。

失業保険不正受給
「失業保険をもらえるよう、勤務実態偽造しておくから!」それは親切でも何でもないです。

組織的で悪質と判断されたのでしょう、

受給した失業保険と、

その2倍にあたる損害賠償、

いわゆる「3倍返し」の処分となりました。

 

個人の不正受給の場合、

3倍返しまで命じられることは滅多にないのですが、

やはり組織的に行われた点を重視され

重い処分となったようです。

 

摘発のきっかけが

住民からの通報というのも

発覚する典型的なパターンですね。

失業保険不正受給通報
失業保険の不正受給がバレるルート1位=通報

不正受給を行った一人が周りの人に自慢気に話し、

その話を聞きつけた誰かが通報した

という流れだと思われます。

 

以下、朝日新聞からの引用です。

西宇和農業協同組合の三崎共同選果場(伊方町)が

短期雇用の作業員7人について虚偽の勤務実績をつくり、

離職後に失業保険金計約78万9千円を

不正に受給させていたことが2日、わかった。

 

共選の職員がタイムカードを押すなどし、

受給に必要な勤務日数に達するようにしていたという。

 

西宇和農協によると、

7人は、1カ月11日以上の勤務を6カ月以上連続すれば

失業保険金(特例一時金)が受給できる短期雇用特例被保険者。

 

三崎共選は2010年11月から11年4月まで

選果作業などに従事したとして、

7人の離職票を八幡浜公共職業安定所に提出。

 

7人は11年7~8月、保険金を受け取った。

しかし、7人の11年1月の勤務は4~5日で、

職員がタイムカードを押して11日以上働いたことにし、

7人に失業保険金の交付申請をさせていたという。

 

今年1月、住民から八幡浜職安に通報があり、判明。

 

三崎共選の役員10人が3月28日、

不正受給した全額を返還するとともに、

職安から損害賠償金名目で支払い命令を受けた

約157万円も納付した。

 

西宇和農協の田中治志理事長は

「7人のためにやったと聞いているが、

組織のコンプライアンス違反は明らか。

再発防止を徹底させたい」

と話している。


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2.Q&A

Q.会社を辞めることが決まっています。

 

失業保険をもらうには、

月に11日以上出勤した日を1ヶ月として、

自己都合退職なら12ヶ月が必要と

聞いています。

雇用保険加入期間
雇用保険加入期間を、退職前にしっかり計算しておきましょう

今のところ問題ないのですが、

退職時に有給休暇を消化した場合、

その月がカウントされないのでは?

という不安があります。

 

有給休暇が20日以上あるため、

最後の月は出勤せずに

お給料をもらえる状態です。

 

しかし、出勤11日という条件は

満たしていないのでは?

と思うと、

有休消化をあきらめるべきでは?

ということも考えてしまいます。

 

どう振る舞うのが、一番賢いでしょうか?

 

A.不安に思われていることは、

 

1.有給休暇をまとめて消化する月は、

出勤しないのだから、

「月11日以上勤務」

にならない。

 

2.よって、雇用保険上、1ヶ月勤務と

カウントされないのでは?

という点ですね。

 

結論からいうと、

【全く不安に思われている事態は起きません】

となります。

 

まず、退職時にまとめて

有給休暇を取得した場合であっても、

勤務したのと同等と見なします。

 

つまり、退職時に残っていた有給休暇20日を

まとめて消化した場合も、

雇用保険上の取り扱いは「20日勤務」です。

 

よって、「月11日以上勤務」しているのですから、

雇用保険上の1ヶ月扱いとなります。

 

雇用保険加入期間が削られるから、

退職時の有休消化を見合わせよう・・・

などと考えるのは、大間違いです。

 

もしかしたら、

上司から

「有休消化をあきらめさせる目的で」

デタラメを吹き込まれたのでしょうか?

 

そういった「心理操作」を、

退職者相手に行う会社も

少なくありません。

 

しかし、

そのような稚拙な手口に

引っかかってあげる義理はありません。

 

余った有給は、正々堂々と消化しましょう。