失業保険って、そもそも何でしょうか?

1.失業保険って、そもそも何でしょうか?

会社を辞めてしまった人が、

再就職活動に専念できるように、
お金がもらえる制度。

ざっくり行ってしまえば、それが失業保険です。
もらえるお金そのものを指して失業保険という人もいます。

正確な名称は、「雇用保険の基本手当(失業給付)」です。

昔は失業保険が正式名称でしたので、

多くのにとっては、今でも
「失業保険」
の方がなじみがあるようです。

また辞めてしまった・・・
辞めてしまった・・・

失業保険の大きな建前は、
「再就職活動に専念してもらうために」
支給されることです。

このため、会社を辞めても再就職する予定がない人は
支給対象から外れることになっています。

しかし、これはあくまで建前上です。

実際には、結構な数の方が再就職する気がまったくないのに
失業保険を受給していたりします。

この話は長くなりますので、

また別項でお話しいたします。

 

まとめると、失業保険とは
・会社を辞めた人がもらえる
・再就職に専念してもらうために
・支給されるお金
ということになります。

当然、
「もらえる条件って何?」
「再就職に専念というのはどういう意味?」
「いくら支給される?」
といった疑問が出てくると思います。

次回以降、

順を追ってご説明していきます。


続けて失業保険について知りたい方は、

次の記事

失業保険をもらえる条件は?

にお進みください。


2.Q&A

Q.退職を考えています。

今の会社は、おおよそ5年ほど勤務しています。

辞めたい理由は、

残業時間や休日出勤が多く、

残業代もつかないなど、労働条件が悪いことが主です。

 

また、有給休暇を取ろうとすると上司からあからさまに嫌な顔をされます。

このように、労働環境が良くなくて、

転職したいと考えるようになりました。

 

ここで質問なのですが、

転職先を決めてから会社を辞めるのと、

辞めてから退職届を出すのと、どちらが良いでしょうか。

 

失業保険には、もらえない期間があるとのことで、

すぐに転職先が決まった場合にどうなるのかよく分かりません。

 

A.転職活動と退職、どちらにするのか、

というご質問ですね。

 

会社が、あっさり退職を認めてもらえるかどうか、

がまず重要です。

 

転職活動をしてせっかく内定をもらっても、

会社が退職を認めない。

 

結果として、転職先企業が

「いつまでも入社できないのなら、この話はなかったことにしますよ」

となるケースは案外多いのです。

 

せっかく決めた内定先を失いたくないのであれば、

退職後に転職活動を行う方がよいでしょう。

長時間アルバイトは禁物
こんな会社じゃ、辞めたくなって当然。

とはいえ、失業状態というのは、

一時的にせよ毎月お給料がもらえる、

という安定した状態を失うことでもあります。

 

そのような状況が精神的にきつい、

あるいは家族をかかえていて経済的に難しい場合、

働きながら転職先を探す方が安全です。

 

退職を切り出した場合、

あっさり退職を認めてもらえるかどうか?

 

これを判断するには、

自分より先に退職していく方を観察すれば予想がつきます。

 

人手不足の会社だと、

退職をなかなか認めずにだらだらと引き延ばす、

というのは常套手段です。

 

本来、こうした「会社が、社員の退職を認めない」というのは違法なのですが、

このような「会社の理不尽」は当たり前のようにまかり通っています。

 

社内という閉じられた空間では、

例え法律違反であっても、

表だってとがめられることは極めて少ないからです。

 

強引に出勤を停止した場合、

逆に懲戒解雇という手段をとられる可能性もありますので注意しましょう。

 

一般的に、

2週間以上無断欠勤を続けると懲戒解雇に正当性が出てきてしまいます。

 

失業保険がもらえない期間についてですが、

待機期間の7日間は出ません。

 

自己都合退職された場合は、

さらに3ヶ月の受給制限期間が追加されます。

 

すぐに再就職が決まった場合、

つまり失業保険をもらい始める前に再就職した場合は、

雇用保険の加入期間を継続することができます。

 

雇用保険は、

加入している期間に応じて失業保険をもらえる日数が増えます。

 

その加入期間が継続するということですから、

失業保険をもらえる権利を将来に先送り&貯めた形になったと考えて下さい。

 

つまり、特別な損はありません。