失業認定にウソを書いてもばれないのか

1.失業認定にウソを書いてもばれないのか

失業保険をもらうにあたって、絶対に忘れてはいけないのが失業認定日です。

失業認定日にハローワークに出頭して失業認定を受けることで、初めて失業保険がもらえるからです。

この失業認定日は、4週間に1回のサイクルで設定されています。

祝日などの関係で多少はずれが生じることもありますが、基本は4週間サイクルです。

その4週間の間に、ハローワークが要求する回数の求職活動をこなしておかなければなりません。

なお、建前上は、ハローワークの係員が受給者一人一人が提出した失業認定報告書の内容を吟味し「失業の状態にあったかどうか」を審査することになっています。

しかし、現実問題として少人数の係員で大量の失業認定報告書をさばくことになりますので、細かいチェックなどはできていないのが実情です。

そのため、形式上、求職活動の内容や回数を満たしていれば失業認定されています。

といっても、これを聞いて「じゃあ、求職活動をしていなくても適当な社名を書いて面接に行ったことにすればいいんじゃないか?」などと考えるのは危険です。

その場では流れ作業的に失業認定をしているのは事実ですが、あからさまに怪しい申請があった場合、裏でこっそり調査されることがあるからです。

実際は行っていないのに面接に行ったような報告をしていれば、その時点で虚偽申告がばれてしまうことになります。

呼び出されて、大目玉をくらうことになるでしょう。

虚偽深刻がばれました
虚偽申告がばれました

悪質な場合は、失業保険の不正受給と認定されることもあります。

面接を受けに行かなくても、就職フェアへの出席でも求職活動とみなされるハローワークは多いです。

ウソの報告をしてビクビクして過ごすくらいなら、面倒でもその程度の活動はしておきましょう。

 

2.失業保険をもらいながらアルバイト

「失業保険をもらいながら、アルバイトをする方法はないでしょうか?」

多くの方に聞かれる質問です。

失業保険の金額だけでは、生活が苦しいということなのでしょう。

さて、失業保険をもらいながらアルバイトをするのは、簡単です。

単純に、アルバイトをしたことを失業認定日に申告するだけだからです。

アルバイトは禁止されていません
アルバイトは禁止されていません

その日に稼いだ報酬分の失業保険はもらえません。

しかし、失業保険を受給できる残日数も減りません。
支給が先送りになるイメージです。

例外としては就業手当を受給した場合です。

こういったことは失業保険の受給説明会でも説明されますので、その前から「どうすればいいのだろう?」と悩むほどのことではありません。

しかし、失業保険をもらいながらアルバイトをするには注意点があります。

それは、「週20時間以上働かない」あるいは「31日以上にわたって雇用されるアルバイトをしない」ということです。

なぜかというと、上にあげた条件を「両方」満たしてしまうと、雇用保険への加入義務が発生してしまうからです。

雇用保険への加入は、イコール再就職ですから、失業保険の支給が打ち切られてしますのです。

雇用保険への加入は会社に課せられた義務ですから、本人が「私は雇用保険に入りませんよ」と主張しても通りません。

アルバイトをするなら、あえて「アルバイトは社会保険など加入させる義務はない」と勘違いしているような会社を狙うのも手です。

しかし、こういった会社は業務そのものがブラックめいていて、アルバイトにサービス残業を命令したりと、酷い目に遭わされることも珍しくありません。

やはり、雇用保険への加入義務が生じない程度にアルバイト時間を抑制するのが無難で安全な策です。

 

3.失業認定日を変更してください

失業保険こういった小細工は、絶対に考えてはいけません。

なぜかというと、体調不良を理由に失業認定日を変更してもらった場合、医師の診断書を提出しなければならないからです。

医者も商売とはいえ、全くの健康体の人に対して「病気です」という診断書を書いてはくれません。

そんなことをすれば、自分の医師資格を剥奪される危険性すらあるからです。

また、企業の面接で失業認定日を変更した場合、その会社にきちんと面接に来たのか確認されると考えた方がよいでしょう。

仮にハローワーク以外で見つけた求人であっても、失業認定日を変更した場合は面接に行った企業を報告させられるからです。

ダブルブッキングしてしまった・・・
ダブルブッキングしてしまった・・・

このように、失業認定日の変更は「就職活動関連か、極度の体調不良」の場合以外は認められておらず、しかもその証明までさせられます。

頑張って工作をしてもばれてしまう可能性が高いですから、初めから失業認定日を優先したスケジュールを組んでおきましょう。

4.まとめ

・失業認定は、通常は形式的なチェックしか行わない。しかし、ウソを書いてもバレないかどうかは別問題。怪しいと裏で調査されるので、ウソを書くと失業保険を不正受給したと判断される危険性がある

・失業保険をもらっている期間のアルバイトは禁止されていない。禁止されているのは、「ハローワークに報告せずにアルバイトをすること」。

・失業認定日の変更は、原則認められない。企業の面接日や資格試験の受験日など、再就職に関係する用事がある場合のみ認められる。