職業訓練の選考試験は面接が決め手

1.職業訓練の選考試験は面接が決め手

職業訓練校の選考試験には、学科試験があります。

しかし、この学科試験はさほど難しい問題は出ず、点数も重視されません。

学科試験対策は、ほどほどに。
学科試験対策は、ほどほどに。

いわば「あまりにも学力が低く、授業についていけそうもない」人をはじく程度の役割だと考えても良いでしょう。

そういわれても不安だ、という人は過去問を確認されてみてください。

「中学レベル」というのが、決して大げさではないことがお分かりいただけるはずです。

さて、職業訓練の選考試験で最も重視されるのは、面接です。

面接では、「訓練を受けることによって、就職の可能性が高まる人」から合格していきます。

ここで勘違いしてしまう人が多いのですが、「有能だから合格する」ということは全くの間違いです。

例えば、税理士の資格を持っている人は間違いなく優秀ですが、そのような人が職業訓練を受講しようとしても弾かれてしまいます。

「職業訓練を受けても、もともと優秀なのだから就職の可能性が高くなることはないでしょう?」
というのが選ぶ側の言い分なのです。

職業訓練には、社労士や簿記1級などの難関資格を取っている人が紛れ込んでいることがありますが、そうした人は自分の資格を隠して面接を突破していることがほとんどです。

頭がいい人は、「傾向と対策」が得意ですから、あらかじめ「どのようなポジションにいるように見せれば、合格するか」をしっかり調べてその通りに演じているのです。

さて、優秀すぎると合格しないのですが、もちろん、ダメ過ぎても合格することはできません。

「どう鍛えたところで、この人は就職することはできないだろう」
と思われてしまえば、職業訓練を受けさせるだけ無駄、と結論づけられてしまうのです。

 

2.選考試験の服装

職業訓練の選考試験は、学校の試験ととらえるよりも、就職試験と考えた方がよいです。

なぜかというと、重視されるのが面接であって、学科試験はあくまでも「授業についていけそうもない人を振り落とす」だけの役割でしかないからです。

これが学校の入試になると、重視されるポイントは逆になってしまうでしょう。

さて、就職試験であるととらえるなら、服装はスーツにネクタイ以外の選択肢はありません。

こんな恰好はNGです。
こんな恰好はNGです。

といっても、ほとんどの人はジーパンにTシャツといった、完全な普段着で選考試験に現れます。

ですので、普段着だからといって合格しないということはないのですが、そういう人たちの中で、少数派のスーツで通すとプラス評価を得ることができます。

また、面接の受け答えで多くの人が陥る間違いがあります。

それは「この職業訓練を受講して、●●の資格を取りたい」と言ってしまうことです。

「職業訓練の中には、資格取得を売りにしているコースがあるのに、その受け答えのどこがまずいのですか?」
と思った人もいるかも知れません。

「資格を取りたい」
と述べること自体は、全く問題ありません。

しかし、そこに「再就職につなげたい」という要素が入っていないと、回答としては不十分なのです。

職業訓練は、「訓練を受けることで、再就職すること」が目的です。

であれば、受講生の最終目的も「再就職」でなければなりません。

微妙な違いですが、こういったところを意識して面接で受け答えすることができれば、面接では圧倒的な好印象を残すことができます。

他の人は、面接に臨む際の服装にすらまともに気を使えないのですから。

あくまで最終目的は「再就職」。
本音は何であっても構いませんが、面接の場ではこのスタンスを貫き通すように心がけましょう。

 

3.まとめ

・職業訓練の合否は、学力試験よりも面接の比重がはるかに大きい。対策に力を入れるなら面接対策。

・「有能だから合格する」とは限らないのが職業訓練の面接。過剰な有能アピールは墓穴を掘る。

・職業訓練の選考試験は、スーツで臨む。それだけで、社会人としての「まともさ」をアピールできる。