被災3県で7,100人の失業保険が切れる 半数が再就職していない

1.被災3県で7,100人の失業保険が切れる 半数が再就職していない

言うまでもないかも知れませんが、

被災3県というのは、

宮城・岩手・福島を指します。

 

この被災3県で、

延長されてきた失業保険が切れ始めました。


被災地での失業保険の延長については、

被災地の失業保険が延長されていた理由

をご覧ください。


 

小宮山厚生労働大臣が、

「これ以上の延長は、勤労意欲を削ぐので望ましくない」

と判断し、

再就職支援の強化に切り替える

方針をとったためです。

失業保険
そろそろ働きなさい、が国の意向

このため、延長していた失業保険が

切れ始めた人が増えています。

 

1月から3月にかけて、

被災3県で最大7,100人の失業保険が切れる見込みです。

 

しかし、本当に「就職支援」

がうまくいっているのかは非常に疑問です。

 

データとして、1月20日までに失業保険が切れた3県1,029人が現在、

どのような状態であるかを見ていきましょう。

 

数値は、すべて厚生労働省の発表に基づいています。

・就職した。あるいは、内定を得ている  522人

・再就職活動中             440人

・職業訓練受講中             6人

・何もしていない             71人

 

半数が再就職できていない状態で

失業保険が切れてしまっており、

状況は深刻です。

 

また、再就職できたという方も

それほど状況はよくないかも知れません。

 

これ以後は、

私の個人的見解が混ざりますのでご了承ください。

 

復興需要で求人が多いのは土木・建築関係で、

震災直後と較べると、求人数が倍近くになっています。

 

しかし、これらの仕事は実は、

短期の求人であることが多いとの声が聞こえてきます。

 

ということは、現在仕事をされている人でも

また近い将来失業してしまう可能性も十二分に考えられます。

建築
建築の仕事が一段落したら、また失業する人も・・・

「とりあえず、3ヶ月の仕事だけど押し込んだ」

「これで数値上は就職したことにできる」

という安易は姿勢はとらないで欲しいと思います。

 

問題の先送りでしかありません。


その後の「被災地での就職状況」は、

被災地 失業給付終了後7割未就職

をご参照ください。


 

2.Q&A

Q.有効求人倍率についてお伺いします。

 

2,016年3月の有効求人倍率は1.3倍とのことです。

これはパートアルバイト、契約社員等も含んでの数字ですが、

正社員に限っても0.8倍という数字が出ています。

 

就職を希望している人の8割は、

選ばなければ正社員になれるということでしょうか?

 

その割に、景気が良いという実感がわかないのですが。

 

何か、私の理解が間違っているでしょうか。

 

A.有効求人倍率は、

求人数を、求職者数で割ります。

 

逆にいうと、

「仕事探しをあきらめて、

求職活動を辞めてしまった人」

は、この計算には入りません。

 

つまり、

有効求人倍率はあくまで、

「再就職先を探して活動している人」

が仕事に就ける割合を示した数値です。

 

そして、ハローワークに来なくなった人は、

この「活動している人」から除外されます。

 

このため、

景気回復の実感などがないにも関わらず

有効求人倍率が良くなった、

という感覚を持つのは間違ってはいません。

 

とはいえ、

数字の出し方そのものは一貫しています。

 

つまり、

仕事にありつける確率そのものが増えているのは

間違いありません。

 

これが、有効求人倍率が増えた、

ということで

新たに仕事を探す人が増えると、

競争相手が増えますので、

有効求人倍率は低下していきます。

 

なお、景気の良さが感じられない

のは、別の理由もありそうです。

 

サラリーマンの実質賃金が

数年に渡って低下傾向を示しており、

可処分所得は右肩下がりです。

 

仕事に就いている人は増えても、

お金を使える人は減っている・・・

可処分所得
可処分所得、急降下中

このような状況を考えると、

有効求人倍率が向上したからといって、

景気が良いという実感を持てないのも

当然といえます。

 

景気が良いはと感じられない、

と書かれていますが、

全く間違ってはいません。