失業保険がもらえない人たち 3

1.自営を始める場合、失業保険をもらえない?

今回も、

失業保険がもらえない人たち

についてお話します。


前回までの記事は、下記のリンクからお読みいただけます。

失業保険がもらえない人たち1

失業保険がもらえない人たち2


今まで上げてきた失業保険がもらえない人たちは、
・再就職する気がない人
・公務員(非正規公務員の方は受給できます)
でした。

これ以外にも、

失業保険がもらえないパターンがあります。

 

再就職が決まったら、即申請。
俺は自由だ!

 

それは、「自営業を始める人」です。

 

自営業をする人が失業保険の支給対象にならない、と聞くと

「自営でも再就職には間違いないのに、

おかしいのではありませんか?」

という疑問を持たれる方も多いと思います。

 

しかし、これは制度上、決められていることです。

 

独立した場合は、

「仮に1円も売り上げが上がっていなくても」

失業保険は打ち切りになる、ということです。

 

これは、

「自営を始めたのにハローワークに申告しなかったら、

失業保険の不正受給になる」

ということを意味します。

 

実際にはそうそうばれるものではありませんが、

不正受給には変わりありません。

 

(「不正受給してもばれない方法を教えてください」と聞かれても

立場上お答えできませんのでご容赦ください)

 

では、

何をすれば独立して

「自営を始めた」

と見なされるのでしょうか。

 

これは、準備に着手した時点です。

例えば、事務所を借りたり商品を仕入れしたり、

人を雇った時点ですね。

 

ハローワークによっては

「起業のためのセミナーに出席していたら、

その時点で独立・自営の準備を始めたことになる」

と説明するところもありますが、

これは境界線があいまいですので不正受給とするのは難しいでしょう。

 

ちなみに、これで不正受給がばれてしまう一番多いパターンは、

「周りの人間からの密告」です。

独立すると「一国一条の主」

と自慢したくなる人が多いのか、

周りの人間にぺらぺらと話してしまう人が少なくありません。

失業保険 不正受給
不正受給がばれました

しかし、その話が悪意を持った人

(+多少の知識を持った人)に伝わると、

不正受給をハローワークに通報されてアウト、

という可能性が出てきます。

 


次回は、

失業保険がもらえない人たち4

いよいよ最終回です。


 

2.Q&A

Q.会社を辞めました。

 

毎日暇そうにしている私を見かねたのか、

父親が家業を手伝え、

と言ってきました。

 

自営業手伝い、という形になると思います。

 

一応、小遣い程度の報酬は払うと言われています。

 

しかし、働いて小遣い程度なら、

失業保険をもらってた方がマシに思えます。

 

失業保険を受け取りつつ、黙っていれば

働いても分からないでしょうか?

 

失業保険の不正受給になりますか?

 

A.状況としては、完全に

【失業保険の不正受給】

に該当します。

 

ですので、回答としては

「止めて下さい」

のひと言です。

 

報酬が少なかろうが家業の手伝いだろうが、

働いた日時と得た報酬は

ハローワークに報告する義務があります。

 

黙って労働に従事するのは、

仮に報酬がゼロだったとしても

失業保険の不正受給に該当します。

 

バレるかバレないか、でいえば、

黙っていさえすればバレる可能性は極めて低いです。

 

給与の支払い者が身内なので、

そのお金を「給与」として報告しないなどの

「操作」

が容易だからです。

 

とはいえ、

いつ口を滑らせて、

誰が密告するかも分からないご時世です。

 

渡らなくても良い危ない橋を渡るのは避けて下さい。